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今さら聞けない!? シャフトの基礎知識

2015年8月5日(水)午前11:45

10月からゴルフネットワークで始まった新番組「内藤雄士・石井忍 シャフトのトリセツ」。
シャフトへの疑問を解決し、飛距離アップやスコアメイクに役立つ情報が好評です。

シャフトには興味があっても、実際にどう違うのか、何がいいのかがわからないというゴルファーは多いはず。ひょっとすると番組内で語られる専門的な言葉がわからないこともあるかもしれません。そこで今回は改めて、シャフトの特性について紹介しましょう。

 

まずは「シャフトのスペック」用語からおさらい

(写真:「シャフトのトリセツ」より)

 

雑誌やカタログなどで、シャフトのスペックを見てみると、記載されているのは「フレックス」「シャフト重量」「キックポイント」「トルク」などです。

「フレックス」とはシャフトの硬さのこと。シャフトに記載されている「R」や「S」などの表記がそれです。「R」はレギュラー、「S」はスティッフの意味でRよりもSのほうが硬くなります。ヘッドスピードの速いゴルファーやスイングテンポの速いゴルファーは「S」などの硬いシャフトがマッチします。

近年、注意したいのが、同じ「R」や「S」の表記でも硬さの違いが大きくなっていることです。上級者向けモデルやカスタムシャフト、並行輸入の海外モデルなどは同じ「S」でももう一段階硬くなっている傾向があります。表記だけなく、スイング中のしなり具合を重視します。

「シャフト重量」は文字通りシャフトの重さです。
力のある人ほど重いシャフトを使う傾向があります。振り切れる範囲で重いものを使うというのがセオリーです。ヘッドやグリップの重量は、シャフトに比べるとあまり幅がありません。そのためシャフトの重量を選択することが、クラブの総重量をおおまかに決めることになります。

「トルク」とは、シャフトのねじれ具合です。
"遊び"と呼ばれることがあるように、「トルク」が少ないシャフトはよりしなりの挙動が鋭敏になります。スイングが安定しないゴルファーはトルクが多めのシャフトを使うとタイミングも取りやすく、結果が安定しやすくなります。

多くのゴルファーは、「フレックス」や「シャフト重量」を主な基準にシャフトを選んでいるようです。

 

シャフトの性格を表す「剛性」とは?

石川遼プロは先端部分の強度を増して剛性を高めたシャフトを使用(写真:「シャフトのトリセツ」より)

 

ゴルフ雑誌などで、シャフトの特徴を表現するときによく出てくるのが「剛性」いう言葉。シャフトの「剛性」とは、スイング中にシャフトがしなったりねじれたりして変形するしにくさを表しています。
「剛性」が高いといえば、しなりにくくねじれにくいことを指します。"シャフト先端の剛性を高めた"と表現されていれば、シャフトの先端部分が、よりしなりにくくなっているということです。「フレックス」表示だけではわかりにくい、シャフトの硬さの特性を表現するときに「剛性」が使われるようです。

シャフトは、先端から手元部分にかけて、だんだん太くなっているので、手元部分ほど剛性は高くなります。
現代のシャフトは、それに加えてカーボンシートの素材や巻き方を変えることによって、例えば中間部分の剛性をより高めたり、手元部分の剛性を低くしたりとシャフトの部分部分のしなり方を変えることで、独自の特性をもたせています。

「シャフトのトリセツ」第一回で、石川遼プロの使用シャフトとして登場した「TOUR AD DI」シャフトは、先端部分の強度を増して剛性を高めたモデルです。その結果、ボールが左にいきづらい、上がりにくい、方向性がいいなどの特徴を持っています。

シャフトの剛性がどう変わっているかで、そのシャフトの性格が大きく変わっているのです。

しなりのポイント=キックポイントで弾道が変わる

シャフトによってしなりのポイントが変わる(写真:「シャフトのトリセツ」より)

 

シャフトの部分部分の剛性が変化すると、スイング中のシャフトのしなりポイントが変化します。シャフトのしなりポイントを「キックポイント」と読んでいます。「先調子」「中調子」「手元調子」などがあり、「先調子」なら先端寄りにしなりポイントがあるというわけです。

先端の剛性が低く、手元よりの剛性が高い場合は「先調子」になりやすく、手元よりの剛性が低く、先端と中間部の剛性が比較的高い場合は「手元調子」になりやすくなります。

少し特殊なのが「中調子」です。
中間部分の剛性が低い場合は、シャフトの中間がしなるので「中調子」になりますが、先端と手元よりが軟らかく、中間部の剛性が高い場合も「中調子」に分類されます。しなりポイント自体は中間部分にあるためです。
先端と手元寄りがしなるような「中調子」シャフトは、「ダブルキック」などと呼ばれています。同じ「中調子」でもしなり方の特徴が違うので注意が必要です。

一般的に「先調子」はボールが上がりやすく、「手元調子」はボールが上がりにくいと言われます。個々のシャフトの特性やスイングとの相性でも変わるので、一概には言えないところですが、それでもシャフトが変わることで弾道に大きな変化があります。シャフトを変えることで、より理想的な球筋に変わることもありえるわけです。

「キックポイント」はカタログなどでチェックできます。自分の使うシャフトの特性は知っておきたいところです。

シャフト選びで飛距離アップ!?

部分部分の剛性の異なるシャフトは、実際にスイングするときのしなり方が変わります。これが、スイング中のタイミングに影響するので、ミート率に大きく影響します。

手元の剛性が低い場合は、タメができやすく、インサイドからクラブが下りてきやすくなると言われます。先端部の剛性が低い場合はシャフトのしなり戻りが大きく、ボールがつかまりやすく上がりやすくなる傾向があります。しかし、これはあくまで一般的な傾向なので、実際にスイングしてみて、振りやすく結果もいいものを選ぶのが、シャフト選びです。

スイングしてもシャフトのしなる感じがよくわからないというゴルファーも少なくありませんが、打ってみて、よりミートする確率の高いものを選ぶ事はできます。打ち比べて結果をチェックするのが、シャフト選びの基本です。

実際のシャフト選びは、まずヘッドスピードに合わせて「シャフト重量」と「フレックス(硬さ)」を決めます。あとは「キックポイント」を気にしながら、同じ重量帯のシャフトを打ち比べて見るといいでしょう。

適正なシャフトを使うと、ミート率が高くなり、弾道もより最適化されるので、大きな飛距離アップも夢ではなくなります。シャフトの知識を深めて、最適なシャフトを探してみてください。

 

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「内藤雄士・石井忍 シャフトのトリセツ」

「シャフトの重要性」をツアープロコーチの内藤雄士氏と石井忍氏の2人がお届け!シャフトに注ぎ込まれるテクノロジーやそれらにまつわるエピソードを紹介していきながら、視聴者のシャフト選びに役立つ情報をお伝えしていく。

【放送予定】内藤雄士・石井忍 シャフトのトリセツ

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