クラレットジャグをかけた2人の男の一騎打ちは全英オープン史上に残る戦いとなった。2016年大会最終日、ヘンリク・ステンソンとフィル・ミケルソンは最終組で異次元の戦いを見せる。3日目終了時点でステンソンが12アンダーで単独首位に立ち。1打差の11アンダーでミケルソンが追う展開に。

　スタートの1番ホールでボギーを叩いたステンソンに対して、ミケルソンはバーディ発進で逆転。続く2番ホールからステンソンが3連続バーディを奪うと、ミケルソンは5番ホールでイーグルを奪い一進一退の攻防が続く。前半を終えて互いにスコアを4つ伸ばしてステンソンが16アンダー、ミケルソンが15アンダーと3位以下の後続との差は広がり、世界中のゴルファンの視線は最終組2人に注がれた。

　後半に入っても2人の勢いは止まらない。まるでマッチプレーをしているかのようなバーディの応酬にギャラリーが沸いた。「フィルが崩れる様子がなかったので、終盤にスパートをかけて突き放す必要があった」とステンソンが振り返るように、終盤の5ホールで圧巻の4バーディを奪ったステンソンが最終日に「63」のビッグスコアを出して通算20アンダーで逃げ切り、スウェーデン勢として初のメジャータイトルを手にした。

　優勝の記者会見では「フィルとの激しいバトルが最後まで続いた。20年にわたって第一線で活躍してきた偉大なプレーヤーであるフィルと2人で後続を突き放し素晴らしいプレーができたことはより特別な優勝となった」と激闘を振り返った。1イーグル、4バーディと完璧なゴルフだったが勝利を逃したミケルソンは「メジャーの最終日にボギーなしの65で回ったら普通は優勝する。でもバーディを10個も取られて負けてしまった。残念な気持ちもあるが、ステンソンは素晴らしいチャンピオンだし、心から彼の優勝を祝福したい」と語った。

　全英オープン史上最高のゲームを繰り広げたステンソンとミケルソンには大観衆から拍手が送られた。試合終了後に互いの健闘を称えあう姿は感動を呼んだ。「ゴルフの原点がここに・・・。」世界最古のメジャートーナメント「the OPEN」は筋書きのないドラマを生む。今年、クラレットジャグを手にするのは果たして。

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■歴代優勝者
2012年　アーニー・エルス（-7）ロイヤルリザム&セントアンズゴルフクラブ
2013年　フィル・ミケルソン（-3）ミュアフィールド
2014年　ローリー・マキロイ（-17）ロイヤルリバプールゴルフクラブ
2015年　ザック・ジョンソン（-15）セント・アンドルーズ・オールドコース
2016年　ヘンリク・ステンソン（-20）ロイヤルトゥルーンゴルフクラブ・オールドコース

全英オープン2016オフィシャルフィルム

07/10（月）　10:00～11:00　16全英オープンオフィシャルフィルム
07/12（水）　12:00～13:00　16全英オープンオフィシャルフィルム
07/13（木）　12:00～13:00　16全英オープンオフィシャルフィルム
07/14（金）　17:30～18:30　16全英オープンオフィシャルフィルム
07/18（火）　17:00～18:00　16全英オープンオフィシャルフィルム
07/19（水）　12:00～13:00　16全英オープンオフィシャルフィルム

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