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「絶対に最後まで諦めない」松山英樹がみせた最終18番ホール3打目の意味

2017年9月12日(火)午後3:55

松山英樹を見た証言~2017全米プロ編~
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 2017年最後のメジャーとなった第99回全米プロゴルフ選手権。松山英樹は最終日の途中で単独首位に立ち、日本ゴルフ界の悲願である日本人メジャー制覇まであと一歩に迫ったが、バックナインでスコアを落とし惜しくもその手には届かなかった。

 大会4日間を生中継したゴルフネットワークで中継解説を務めた佐藤信人プロ、内藤雄士ツアープロコーチと、現地オンコースレポーターを務めたプロキャディ・杉澤伸章氏を交えて、松山英樹の全米プロ4日間を振り返る番組「松山英樹をみた証言〜全米プロゴルフ選手権編〜(9/12深夜1時初回放送、再放送・見逃し配信あり)」の中で、佐藤プロは最終18番の3打目に感嘆したという。
 

佐藤信人プロ・内藤雄士コーチ・杉澤伸章氏

 松山の最終日サンデーバックナインは、10番バーディのあと、11番、12番、13番と3連続ボギーを喫して首位の座を明け渡してしまう。しかし、14番、15番で連続バーディを獲り、ジャスティン・トーマスへの追撃の手を緩めることはなかった。この時点では、勝負はまだまだわからない状況だった。

 最終的に明暗を分けたのは、クエイルホロークラブの難関「グリーンマイル」の入口となる16番。右ラフからの2打目がフライヤーし、グリーンを超えて奥のラフへ。3打目アプローチを約1.5mに寄せるも、パーパットは無情にもカップを蹴られ、クラッチパットを決めることが出来なかった。

 同じ16番でセカンドをバンカーに入れていたトーマスは、なんとかパーで切り抜けると、17番Par3は、池が絡む左サイドへ果敢に攻め込む「勇気」のショットでバーディチャンスにつける。勝負どころでみせた驚異的な一打は、会場の雰囲気を「勝つのはトーマスであろう」というムードに包んだ。
 

16番クラッチパットが決まらず天を仰ぐ

 最終18番を迎えた時点で、首位トーマスと松山の差は3打。トーマスのティーショットが右サイドバンカーに捕まり、一縷の望みがみえる状況で奇跡を信じ放った松山のティーショットは、左のクリークへと沈んだ。万事休す、誰もがそう思う状況で、松山だけは諦めていなかった。

 フェアウェイにドロップしピンまで残り205ヤードの第3打。フィニッシュが綺麗に決まって放たれたショットは、ピン筋一直線に向かってにあわや直接カップに入ろうかというポイントに着弾するスーパーショット。現地で見ていた杉澤氏は、「この3打目は、トーマスのセカンドがラフでピンチであることをみて、直接入れにいっていた。ピンの根本に落ちた『ドン』という音は、未だに耳に残っている」という。

 佐藤プロは、「優勝の望みが完全に絶たれたなかで、あのピンを刺すアイアンショットは感動した。会場にいたファンや、ジョーダン・スピース、リッキー・ファウラーも『凄いな』と思ったはず」と、この18番の3打目を今大会でのベストショットに挙げている。内藤コーチも「一流選手であればあるほど、あの3打目の凄さがわかる」と、技術面はもちろん精神力の強さに改めて驚かされていた。
 

18番ボギーフィニッシュも大きな拍手で迎えられた
 
 惜しくも届かなかったメジャー初勝利。しかし、最後の最後まで絶対に諦めていなかったのは松山だった。18番の3打目は、まさにその象徴といえるだろう。同組でメジャータイトルを争ったトーマス、そのトーマスを待つためにグリーンサイドいたスピース、ファウラー、そしてたくさんのファンが、その一打を目撃していた。

 「松山英樹は絶対に最後まで諦めない」。

 この一打は、きっとライバルたちの心に残り、これからも続いていく戦いの度に、そして勝負どころを迎える度に、想起させられるはずだ。

(9/12初回放送「松山英樹を見た証言〜全米プロゴルフ選手権編〜」より)

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