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50歳で優勝した谷口徹が感じるメジャータイトルの重さとは? 佐藤信人プロが解説

2018年5月14日(月)午後0:55

ぎゅっと週刊国内ツアー
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谷口徹
 国内男子ツアーメジャー初戦 日本プロゴルフ選手権大会(千葉県 房総カントリークラブ 房総ゴルフ場)はプレーオフの末、谷口徹の優勝で幕を閉じた。2000年覇者の佐藤信人プロが今大会を振り返る。

 

 
 今年のコースセッティングを難しくした原因はコンパクションとラフですね。ラフはまっすぐ芝が立った状態だったので、入れてしまうと距離が合わせづらく、そこに加えて、硬いグリーンでボールが止まらなくなった事が非常に難しくした原因だと思います。

 なので、上位者の顔ぶれを見れば分かるようにティーショットの精度が要求されましたね。優勝した谷口選手もそうですし、藤本選手、武藤選手はトータルドライビングがいつも上の方で、飛んで曲がらなタイプの選手です。上位に食い込んだ稲森選手もいつもフェアウェイキープ率1位なので、振り返ってみれば納得の結果になっていますよね。

 そして日本プロゴルフ選手権大会は、タイトルを取る人によって重みがそれぞれ違うと思います。僕が優勝した時は、まだツアー3勝目でメジャータイトルの重みもあまり分かっていなかったので、5年シードが獲得できたことが嬉しかった記憶がありますね。

 それを考えると谷口選手が50歳で優勝するのは凄いですよ。3日目の終わりに「5年シードはいらない」って半分本音、半分冗談で語ってましたが、やはり肉体の衰えと若手の台頭で自分の出せる飛距離では、年々厳しくなっているのは、本人が一番感じているので、どの選手よりも1年1年で勝負してると思いますよ。「自分を甘やかすご褒美は要らない」って思いが滲み出ていたので、あのコメントは良かったですね。目の前の1打に対する執念を感じました。

 それはプレーを観てても感じ取れましたよ。例えば3日目の終わりでラウンドを振り返ってもらった時、すぐに思い出せないくらい疲れていました。最終日も実は思い通りのショットが打てていなくて本調子じゃなかったんですよね。それをグリーン周り、パットでしのいでいるうちに、段々集中力が増してきたんで「こうやって谷口選手のペースになるんだな」って観てて感じましたね。

 もう最後は気力と言うか、執念、勝ちたいって気持ちが、あのガッツポーズに表れてましたよ。久しぶりに観ましたね。あのTHE谷口徹の渾身のガッツポーズを。ラウンドレポートしてても、どう言葉に表現していいか分からなくて、無言になっちゃうんですよね。「凄い」しか出てこなかったです。

 一方で、最後敗れた藤本選手は相当悔しいでしょうし、ダメージと言うか、次の試合まで残ると思います。ただ18ホールとプレーオフで谷口選手と一緒に回って、目の前であのプレーを見れたことは非常にプラスになったと思います。特に藤本選手は今シーズンここまであまり調子が良くなかったですし、3日目の終わりには優勝争いをしている事、予選を通過した事さえも信じられないような感じだったので、上位で終われたこと以上に良い勉強になったと思いますよ。

 あと、選手会長の石川遼選手は結果論になってしまいますけど、ドライバーが曲がってしまうのに別のクラブを選択しなかったりと、このコースはラフに入れるとジャブのように効いてきますので、その辺のマネージメントミスが敗因になったと思いますね。

 例年男子ツアーは盛り上がりに欠けると言われてますけど、今季は選手はもちろん、大会をサポートする方々もツアーの盛り上げにいつも以上に力を入れていて、それが少しずつ形になってきているのではないかと思います。特に今年の舞台となった房総カントリークラブさんは大会会場が決まった時から、コース管理、セッティングを入念にやって頂けたので、本当にコースが素晴らしかったですね。それが今回、1番盛り上がった要因だと思います。

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