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「一番は英樹が良い成績が出るように、お互いが良くなるように話し合った結果」進藤大典キャディ単独インタビュー

2018年12月27日(木)午後4:14

松山英樹を見た証言~2019新春特別編~
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 松山英樹選手がプロ転向した2013年からエースキャディとして活躍し、松山選手のPGAツアー5勝すべてでバッグを担いでいた進藤大典キャディ。今年11月に専属契約の解消が発表され、来年以降もスポット参戦は予定されているとのことですが、6年間に渡る日本ゴルフ界のエースを支え続けてきた仕事にひと区切りをつけました。

 その進藤さんが、CS放送ゴルフネットワークで2019年元旦に放送する特別番組「松山英樹を見た証言 2019新春特別編」に出演。単独インタビューの中で自身のことや松山選手のこと、そして二人のことについてお話を伺いました。
 
2018年は良い転機になったんじゃないかなと思えるような年に
─ 2018年を振り返って

 色々と考えさせられる年だったというか。自分自身、今まではキャディだけに集中していれば良いという感じではあったんですが、夏場の長期離脱があったり、自分の人生を考えさせられるというか、今後2018年が、振り返ると良い転機になったんじゃないかなと思えるような年にしたいですし、そういう風なターニングポイントの年になったなと今、感じています。

─ PGAツアーを離れてみて感じること

 やはり一番は本当にたくさんの人に支えられて、応援されてあの舞台に立たせてもらってるんだなと日本で実感することが多くて、感謝の気持ちがすごく、今まで以上に湧いてきて。本当に周りの方に「ありがとうございますっ」という、ここまで応援してもらっていたんだなと感じましたね。

 (PGAツアーに参戦して)1年目、2年目、3年目と、どんどんどんどん、日本人のギャラリーの方も多くなったり、SNSで応援メッセージを頂いたりとか、嬉しく感じることもすごく多いんですけど、やはり孤独なことも多かったりしますし、期待の大きさが、今度はどんどんどんどんプレッシャーになったりすることもあったり。今年は結果で跳ね返せなかったので、悔しい1年ではあったなと思っています。


 
最終戦進出にこだわっていたプレーオフシリーズでの松山英樹
─ 8月末からのプレーオフシリーズについて

 (プレーオフシリーズ前に)2カ月のお休みをもらって、やることに変わりはないんですけど、気持ちの面でよりプレーオフ、ツアーチャンピオンシップに出場することを一番の目標としてチームで一致団結してやったので、みんなが集中してやれた4試合だったなと思います。

 最終戦にいけるぞというより、「行くぞ!」という気持ちですね。もしかしたら2戦目で日本に帰らなければいけない可能性もあったんですけど、1試合1試合集中して、目の前の試合に集中した結果、ツアーチャンピオンシップにいけるようにと考えていました。

(※PGAツアーのFedEXカッププレーオフシリーズの4試合は、試合が進むごとに成績順に出場枠が限られていく。最終戦ツアーチャンピオンシップの出場枠は30名)

─ 最終戦まで勝ち進めた大きな要因

 英樹は、ツアーチャンピオンシップに向けて全力で集中していたので。実はプレーオフの時、英樹はドライバーをちょっと短く持ってたんですよ。ずっと。それくらい、目の前の結果を出すために、最善の手段を選んで、結果を出していたっていう、それくらいがむしゃらに、目の前の勝ちにこだわっていた、そんな試合でした。

 元々底力はあるので、その中で常に日々スイングを調整して、本当に、日々のちょっとしたことの積み重ねで結果が出たというか、あれはもう英樹の努力というか、頑張った証だと思います。
 
今年だけではなく毎年苦しんでいた
─ 今シーズン松山選手が苦しんだ原因

 正直、結果だけで見ると今年が一番出ていないんですけど、毎年苦しんでるんですよね、

 しんどさでいえば、1年目なんかは毎週知らないコースに行って、知らない人たちと知らないトーナメントに出て、知らない場所に泊まって、知らないレストラン行って。それで、次また知らないところに行って、みたいな。7連戦とか8連戦とかやっていたりしたので、その頃をもう一回やれって言われても出来ないくらいしんどい時でしたね。2年目は2年目で、優勝できなかったりというしんどさもあったり。アメリカでやるって、そういうことなんだなって思いますね。

 だから、今年結果が出なかったという原因はいくつかあると思うんですけど、本当にそういうのって紙一重なんですよね。本当にちょっとした、パターがあそこで入っていたら乗れてトントンといってたんじゃないかとか、あのショットがちょっと風で変わっちゃって、結果に結びつかなくて、その次のホールからちょっと流れに乗れなかったなとか。本当にちょっとしたことで今年は結果が出なかっただけなので、裏を返せば、ちょっとしたことですぐ良くなると思うんですよ。

 なので、長いゴルフ人生、(PGAツアーに参戦して)6年ですけど、英樹自身のゴルフ人生で見たら、全然悪くないというか、ちょっとしたことで絶対に良くなるので、来年は、僕は間違いなくいい年になるんじゃないかなと思ってます。

 スタッツもそこまで悪くないですし、飛距離も出てますし。もう本当に紙一重、水物ですから。こればっかりは自分じゃどうしようも出来ないこともあったりするので。ジョーダン・スピースも今年勝てなかったり、ローリー・マキロイでも1勝しか出来なかったりだとか。自分の年ってあると思うんですよ、バイオリズムで。

─ PGAツアーでの松山選手の存在

 やっぱり、一目置かれてますよね。皆さんというか他の選手から。ルーキーだったり、回ったことのないワールドランキング50位とか60位くらいの選手が英樹と一緒に回ると、今日英樹と一緒だ、みたいな。朝一のティーグラウンドの選手のテンションも「Hi! Hideki!!」みたいに今日すごい楽しみにしてたよという感じで言われることも多いですし。ギャラリーも、アメリカ人とか、そこそこ有名なアメリカ人と回ったとしても、英樹が一番声援が大きいですから。それはやはり、ワールドランキング上位の選手ですからね。


 
契約解消はお互いがより良くなるために何度も話し合った結果
─ 松山選手との専属契約解消について

 お互いが一緒にここまでやってきて、一度良いときに別れるというか。続けようと思えば来年もやろうかって感じではあったんですけど、そうではなくて、よりお互いが良くなるように、それを何度も何度も話し合いして。一番は英樹が良い成績が出るように、そのためにはどうしたら良いんだろうって話し合いをした結果だったので。良い離れ方というか、一度離れますけど、来年もまた何試合かサポートさせて頂くつもりです。

 去年だったら、杉澤(伸章)さんに何試合か担いで頂いたりとか、そういうところで、「あっ、杉澤さんはこういうマネージメントなんだ」とか「こういうキャディをするんだ」とか、他のキャディさんだったらこういうアドバイスをしてくれるんだとか。人それぞれ、伝え方だったりフィーリングだったり、波長も全然違いますから、色んな刺激が英樹の中であると思いますし、その中で、英樹がより良い選択、この人とやりたいとか、やりやすいとか、そういうのを選んでいって、良いパートナーを見つけてもらって、メジャー優勝に向けて頑張って欲しいなと思います。

─ 進藤さんのこれから

 何か英樹に頼まれたり、ヘルプがあればいつでも飛んでいきたいですし、そのスタンスは全く今までと変わらず、英樹のことを応援できる立場でいたいなと思います。あとは、PGAツアーで学んだこと、キャディ人生で学んだことを、これからのゴルフ界だったり、ゴルフが好きな方だったり、ジュニアの方だったり、色々な方に、何か僕の経験が生きることをしていきたいなと、何か恩返しをしていきたいなと思っています。

─ 今後コンビ復活の可能性は

 それはもう、英樹が求めてくれて、自分もその時までににしっかり色々と勉強はしていきたいと思っています。いつでも行けるように、常に準備はしておきます。

 番組では、進藤さんはインタビューのほかに松山選手が視聴者からの質問に答えるコーナーにも映像で登場。そのモニターを見て「あっ、大ちゃん!」と表情を緩ませた松山選手。6年間、想像を絶するプレッシャーの中で結果を出し続けてきた二人が出した、お互いがより良くなるための「別れ」という決断が、2019年へのさらなる飛躍に繋がることを願ってやみません。

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