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「ソニーにとって非常に大事なイベント」コロナ禍でのソニーオープンインハワイ開催にかける主催者の思い

2021年1月14日(木)午後0:27

2020-21 ソニーオープン イン ハワイ
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 毎年1月にハワイ・オアフ島のワイアラエCCで開催される「ソニーオープンインハワイ」。1983年に同大会の前身となる「ハワイアンオープン」で青木功プロが日本人として初めてPGAツアー優勝を果たし、1999年にソニーがメインスポンサーとなってからは、例年多くの日本人選手が推薦出場するなど、日本人にとって馴染みの深いPGAツアーイベントになっています。

 2021年はコロナ禍での無観客試合での開催となり、例年とは違った意味合いを持つことになります。同大会にかける思いについて、ソニー(株)執行役員でソニーオープンインハワイを担当する河野弘氏に、プロキャディ・杉澤伸章氏がインタビューを行いました。
 
ソニーが世界にチャレンジするきっかけがハワイにあった
杉澤 まずは自己紹介をお願いいたします。

河野 『ソニーオープンインハワイ』の担当役員をやらせていただいております河野です。ソニーに入社し35年になりますが、私の最も好きな仕事の一つです。ソニーのゆかりがある地で、ソニーが貢献できているという、ソニーにとって非常に大事なイベントです。

杉澤 PGAツアーでいうと、『ソニーオープンインハワイ』が年明けの風物詩で、楽しみな大会でもあり、日本との時差もあまりなく人気の高い大会だと思いますが、どのような歴史があるか教えてください。

河野 1999年から始まり、今年で23回目を迎えます。ソニーが創業まもない頃、あるきっかけによりずっとその関係が続いている中で、トーナメントのスポンサーシップをやらせていただいています。

杉澤 ハワイとの関係ということですか?

河野 ソニーが日本で創業し、アメリカへトランジスタラジオを販売しようとした時に、いろんなアドバイスをいただいたのがハワイの弁護士の方でした。世界にソニーがチャレンジするきっかけをサポートしていただいた、非常に恩のある地で大会を協賛するようになり、大会名も現在の名称となりました。ソニーがグローバルな企業となるきっかけの場所でもあります。

杉澤 日本人選手がアメリカのツアーに初めて参加(1929年 宮本留吉プロ、安田幸吉プロ)した大会であり、青木功プロがPGAツアーで初めて優勝(1983年)を果たした大会(いずれもソニーが協賛する前のハワイアンオープン)でもあるわけで、日本人選手にとってもグローバルな活躍をするきっかけとなった大会でもありますよね。

河野 この大会をきっかけに、世界に目を向け飛び立った選手がいらっしゃるわけで、そういった場にもなるのかなと思います。

杉澤 そういった意味では、推薦枠で出場させていただく日本人選手も、必ずしもワールドランキング上位の選手ではなく、これから伸びそうな選手を推薦していただいているのもそういう思いからですか?

河野 そうですね。チャンスを掴んで欲しいという思いや、出場することで学ぶことも多いと思います。

杉澤 金谷拓実プロもアマチュア時代の2019年に推薦いただいて、PGAツアーの名だたる選手と戦ったということも、後のアマチュアランキング世界1位になったモチベーションやきっかけになったと思います。

河野 やはり、目線が上がると思います。目標が具体的に見えることでモチベーションが上がり、もう 1段上のプレーをしたいと思うようになると思います。ソニーも同様に自分たちをステップアップさせてきた歴史があります。

杉澤 長年携わってきた中で、思い出に残る選手はいらっしゃいますか?

河野 金谷拓実選手がアマチュア時代に参加され、100%満足できるプレーではなかったかもしれませんが、その経験を経てプロ転向後優勝されたことが非常に印象に残っています。

杉澤 松山英樹プロ(2011〜13年にアマチュア出場)の成長は、どのように見られていましたか?

河野 当時は主催者というよりは、アメリカからお客様をお連れする立場として参加していましたが、松山プロは体が大きく、雰囲気もあり、明らかに先を見て大きな目標に取り組んでいる印象でした。
 
「ソニーオープンインハワイ」はハワイへの恩返し
杉澤 コロナ禍での大会開催には大変なご苦労があったと思いますが。

河野 大会そのものはUSPGAツアーが決めるものですが、今回は無観客でやることになりました。この大会はチャリティーの側面もありますので、パートナーの『フレンズオブチャリティーズ』と大会が開催される限りはトーナメントを支えよう、チャリティーもソニーとしてはちゃんとやりますと意思表示し、様々なことを想定しながら工夫や議論を重ねてきました。

杉澤 チャリティーについて詳しくお伺いしたいのですが、地域貢献ということですか?

河野 そうです。ハワイとソニーの縁、ソニーの恩返しというと大袈裟かもしれませんが、この20年以上350ぐらいのハワイの団体、小さなお子さんや女性支援、収入の少ない方への支援を続けてきており、20億円以上積み重ねてきた実績があります。それをコロナの影響で絶やしてはいけないという思いがあります。ハワイもコロナの影響で観光客が減少しており、経済が厳しくなってきています。そこで私たちができることは、トーナメントを継続することで少しでも地域や経済を盛り上げることだと思いました。ただ、一方では安全の確保も大事なことなので、万全な体制で選手、ボランティアの安全を確保します。

杉澤 どれくらい前から準備されていたのですか?

河野 2020年4月頃からです。大会は数ヶ月先なので、楽観視する部分と最悪のケースを考え幅広い対応策を議論しました。

杉澤 開催の有無ではなく、開催の仕方についてですか?

河野 そうです。開催にあたっては地元のボランティアの方の協力が不可欠ですし、その中で様々な工夫をしながら準備してきました。
 
日本から世界へ─2021年もチャレンジしていく
杉澤 2021年大会では日本人3選手(香妻陣一朗プロ、金谷拓実プロ、木下稜介プロ)が出場権を獲得しましたが、どういった経緯だったのでしょうか?

河野 国内ツアーの大会が少なくなり、選手の皆さんのモチベーションをどう維持するかが課題であるということを、JGTO青木功会長からも伺っていたので、何らかの形で出場資格を手に入れる仕組みができないものか相談させていただき、JGTOからの提案もあり3選手が出場の権利を自らの手で勝ち取りました。私たちが推薦したというよりは、選手自らが勝ち取ったということがモチベーションになったのであれば、大変嬉しく思います。

杉澤 私も嬉しく思いました。『ソニーオープンインハワイ』はUSPGAツアー主催にも関わらず、JGTOという日本のゴルフ界のことも考えていただき、まさに日本から世界へということを考えていただけていることが印象に残りました。

河野 そういう道が開けて、誰かがそこにトライでき、勝ち取ることがモチベーションであると思います。

杉澤 私もキャディとしてある大会で優勝争いをしていたことがあり、そこでのモチベーションは、ここで勝てば『ソニーオープンインハワイ』に出場できるということだけでした。結果ダメでしたけど(笑)。

河野 アスリートとして目標や夢があって、チャレンジできることが一番いいことだと思います。

杉澤 最後に、河野さんにとっての『ソニーオープン イン ハワイ』への思いをお聞かせください。

河野 特に今回の大会は特別で、お客様も入場できなく、安心安全のためのチェックもかなり厳しくやります。そういうことを含めてのスポーツ、地元貢献だと思います。お客様には入場いただけませんが、いろんなところで参加できる状況でもあると思いますので、ぜひそういう形で支えていただき、楽しんでいただきたいと思います。次の大会では、お客様をお迎えできる状態で開催できることを願っています。

杉澤 日本からも多くのお客様がお越しになる大会ですし、日本人選手が勇気づけられながらプレーしている大会だという印象があります。今年は感染対策をしっかりしながら大会を成功させ、来年に繋げていきたいですね。新しいチャレンジですね。

河野 日本からの選手がこの大会で経験し、もしかしたらいい成績を残されて飛躍につながれば一番いいと思います。

杉澤 ありがとうございました。河野さんの熱い思いが伝わってきました。今回の大会も楽しみになってきました。

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1月14日(木)~1月17日(日)

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