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飛ばしたいときはアッパーブローでカチ上げる 河本力

2023年6月29日(木)午後0:46

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 今回は飛ばしの秘訣についてお話しましょう。

 飛距離を出すための最大のポイントは、スイングのスピードです。当然のことながら、ヘッドスピードは少しでも速いほうがいいので、思い切り振ることが大事になってきます。

 また、軌道としては、アッパーブローを意識するように。そのほうが、ヘッドスピード自体が上がるし、弾道が高くなるからです。

 そのために、アドレスではティーアップを少し高めにして、右肩を少し下げて構えましょう。そして打つときは、下からカチ上げるぐらいのつもりでスイングするといいでしょう(写真①~③)。

写真①~③

 とはいうものの、速く振ることだけにフォーカスしてしまうと、振り遅れたり、手に力が入ってフェースが左を向いてしまったりと、エネルギー効率が悪くなって、思ったような飛距離を出すことはできません。

 特に注意したいのが、切り返したあと体の動きが先行して、ヘッドが遅れて戻ってきて真っすぐ飛ばなくなるパターン。また、ヘッドスピードを上げようと、手首を急激に返してと打つのも厳禁。これをやると引っかけが出やすくなるからです。

 そうならないために、フェース面がインパクトで真っ直ぐになるように意識することが大事です。

 また、思い切り振るときも、体の正面でボールを捉えるように。体の開きを抑えて、できるだけ粘るようなイメージでアッパー気味に振っていくと、ボールが押せるようになって飛距離も出ます。

 ハッキリ言って、飛ばそうと思うと、それだけ曲がるリスクは大きくなります。実際、僕の場合、試合ではあまり曲げたくないので、ダウンブロー気味に打っています。

 アマチュアゴルファーの皆さんは、飛ばすことが楽しみだと思うので、ガンガン振り回すことを否定はしませんが、スコアを重視するのなら、“曲げない”ことも大事だと思います。

(取材協力:栃木県・太平洋クラブ佐野ヒルクレストコース)

河本力(かわもと・りき)
2000年3月3日、愛媛県生まれ。アマチュア時代からプロトーナメントでも好成績を残し、日本体育大4年時に出場したABEMAツアー「TIチャレンジin東条の森」でアマチュア優勝を果たした。2021年12月にプロ転向。ルーキーイヤーの2022年、300ヤードを超える圧倒的な飛距離を武器に「Sansan KBCオーガスタ」、「バンテリン東海クラシック」で優勝を飾った。女子プロの河本結は実姉。

【関連】ZAKZAK by 夕刊フジ(夕刊フジ 2023/6/23 発売号より転載)

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