今月29日に幕を開けるライダーカップ（イタリア／マルコ・シモーネゴルフ＆カントリークラブ）。2大会ぶりの勝利を目指す欧州選抜メンバーからはルドヴィク・アバーグ（スウェーデン）、ニコライ・ホイガールト（デンマーク）、セップ・ストラカ（オーストリア）、ロバート・マッキンタイア（スコットランド）の4選手が初出場を果たす。

　中でも最も勢いがあるのがアバーグだ。テキサス工科大在籍時に米国の最優秀学生ゴルファーに贈られるベン・ホーガン・アワードを2年連続で受賞、世界アマチュアランク1位にも輝いた逸材は、今年6月にプロ転向。そこから米ツアーでは7試合に出場し、ジョンディアクラシックの4位タイを含むトップ25入り4度という安定感を披露した。

　そして2週前のDPワールドツアー、D+D レアル チェコマスターズで4位タイを記録すると、前週のオメガ・ヨーロピアン・マスターズでマシュー・フィッツパトリック（英）らを抑えて逆転優勝。前評判に違わぬ“強さ”を証明し、翌日にルーク・ドナルド（英）主将が発表したキャプテンピックに名を連ねることとなった。

「もし2、3か月前にこんな話をすることになるなんて言われても、たぶん信じなかっただろうね。本当に幸運だし、キャプテンや副キャプテンには感謝してもしきれない」と謙虚に話す23歳。「この2、3か月はいろいろあったけど、とてもエキサイティングだったし、ローマが待ちきれないよ」と、初めての欧米決戦を楽しみにしていると語った。

　一方のドナルドはアバーグについて「スーパースターの一人になる可能性を示してくれた。彼は世代を代表する選手だと思う。長く活躍し、素晴らしいことを成し遂げるはずだ。もし彼が今年の大会に出場しなくても、次の8つのライダーカップに出場するだろう。それくらい彼は良い選手だと思う」と絶賛し、次代を担う若手の出現を歓迎していた。

　欧州チームは初出場の4選手のほか、フィッツパトリック、ローリー・マキロイ（北アイルランド）、ジョン・ラーム（スペイン）、ビクトル・ホブランド（ノルウェー）、ティレル・ハットン（英）、トミー・フリートウッド（英）、シェーン・ローリー（アイルランド）、ジャスティン・ローズ（英）の計12名で米国チームに挑む。

（写真：Getty Images）