米男子ツアーのワールドワイドテクノロジーチャンピオンシップは5日、メキシコのエルカルドナル at ディアマンテ（7,452ヤード・パー72）で最終ラウンドが行われ、エリック・ヴァンルーエン（南ア）が「63」で回り、通算27アンダーでツアー通算2勝目を飾った。

　ホールアウト後は涙を流した。その理由は来季シードを確定できたから、約2年ぶりの優勝だからではない。闘病中の親友を勇気づけられたからだ。ルーエンはミネソタ大学出身。ゴルフ部で仲間だったジョン・トラサマーさんはメラノーマ（悪性黒色腫）というガンと闘っている。ルーエンいわく「あいつは兄弟みたいなもんだ」という。

　ルーエンにとってゴルフは最優先事項ではなく「ジョンのことを思っていた」と親友が回復することが一番。「俺ができることはあいつの為にも全力でプレーすること」と最終ラウンドはバーディ、バーディ、イーグルと上がり3ホールで4つ伸ばして逆転勝利を収めた。

「早くアメリカに戻って、あいつと祝福したいね」とルーエン。熱い優勝にトラサマーさんも元気づけられたに違いない。

（写真：Getty Images）