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国内男子

石川遼がリモート会見 新コーチや昨年の劇的Vなどについて語る

2020年8月24日(月)午後5:45

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 石川遼がリモート記者会見に臨み、2週前の海外メジャー「全米プロゴルフ選手権」や、今週開催予定だった国内男子ツアー「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」などについて、JGTO競技担当理事・田島創志の質問に答える形で今の心境を語った。
 
新コーチは「違う、こっちだよ」と戻してくれる存在
ー田島 全米プロゴルフ選手権の中継を見て、石川選手のスイングイメージがまた変わったと感じました。キャディの田中剛さんはどのような方なんでしょうか。

ー石川 僕も3月に初めて会ったので、田中さんのことをそこまで深く理解できているわけではないです。

しかし、初めて会ってから5か月後に3週間も一緒に生活することになったので、お互いの良いところや悪いところが見えただろうなと感じました(笑)。

田中さんに教わりたいというよりは、お話を聞きたいなということで、自分から連絡を取りました。自分の疑問や自分に足りていないと思っていることを、田中さんはデータや客観的な情報、数字で指摘してくれます。自分の腑に落ちる部分があり、アドバイスを貰いたいと思い、契約して今一緒にやっています。

一番変わったのはスイングですが、今まで自分一人でやっていると、良い方向に持っていきたいけれど、1か月単位でやっていることが変わってしまう。あとはずっと上手くできていたことが、ある一つのショットを打てないがために、それを変えてしまったりして、壁にぶち当たって戻ったりを繰り返してました。

この5か月はコーチの存在のお陰もあって、自分が違う方向に逸れてしまいそうになった時に「違う。こっちだよ」と戻してくれる初めての存在です。今までは父親に教わってきましたが、ここ数年はほとんどアドバイスも貰わずに自分で良いと思ったことをやっていました。

その時々によって自分の(良いと思う)フィーリングが異なったり、迷ったりしているうちにむしろそれよりも悪くなっていたりしたので、そういう意味では一貫性を持てる心強い存在です。
 
「改めてスポーツやエンターテインメントの力を感じた」
ー田島 JGTOや選手会はコロナ禍をきっかけに様々な取り組みをしています。新しいことは何か見えてきましたか?

ー石川 3月から最初の2~3か月は世界中のスポーツが一時的にストップしました。その時に僕もスポーツ界の人間でありながらも他のスポーツのファンでもありますし、毎週のように行われていたイベントや大会、あとはアーティストのライブが軒並み中止になって、エンターテインメントがないということの寂しさや、ストレスをいちファンとして感じていました。

徐々にいろいろなスポーツが新しい生活様式で再開し始めていますが、いつまでも止まったままではいけないという想いで皆が気を付けながら動き出している状況だと思っています。

自分も他のスポーツがなくて寂しく感じるということは、ファンの方も同じ気持ちになる人が多いと思うので、改めてスポーツの力だったり、エンターテインメントの力を感じました。

自分自身はゴルフ界にいる人間なので、ゴルフファンの皆さんに何かできないかとコツコツやってきました。なかなか思うようには進められてないなと思っていますが、これからもっと動き出して行けることがあると思いますので(ファンの方には)待って頂いて、自分としては練習が再開されるようになったらしっかり次の試合に備えたいな思います。
 
日本プロゴルフ選手権からのセガサミーカップ優勝「不思議な力も働いた」
―田島 昨年のセガサミーは石川選手の2戦連続優勝で幕を閉じました。前戦の日本プロゴルフ選手権で勝ってるという自信も当然ですが、何か予感はありましたか?

ー石川 明らかに日本プロの優勝があるのとないのではセガサミーに挑む心境は違ったと思うので、優勝は大きかったです。

日本プロが始まる前もそんなに悪い状態じゃないとは思っていましたが、その自分の感触が結果に出たことで、良い方向に行っているという思いもありました。1か月半(スケジュールが)空いたこともあり、気持ちを切り替えて、さらにトレーニングも積み上げてのセガサミーでした。

あの時の1か月半は特に自分のゴルフを大きく変えていなかったので(日本プロから)同じような調子を保ったまま臨むことができましたが、それでも良い成績が出る予感はなかったです。

しかし、2014年に優勝したことがあるコースですし、相性という意味では良いのかなとは思っていたので、とにかく良いゴルフができればなと思って臨んだことは覚えています。

―田島 大会初日の朝に義理のお母様のご不幸の連絡が入ってのラウンドとなりました。気持ちの面でも大変だったと思いますが、どうでしたか?

―石川 一年経って今でも寂しいなと思うこともあります。自分の母親を亡くした妻の気持ちを考えると本当に辛いだろうなと思いますし、それでも頑張ってサポートしてくれているので、自分も家族として皆で支え合っています。

去年の優勝は不思議な力も働いたなと思います。ラウンド前にその連絡を聞いた時は(欠場するか)迷いましたが、皆と相談した結果、家族の想いもあって出場しました。今になってもこの判断に後悔はないですし「見ててくれよ」という思いでやりました。結果は優勝になりましたが、自分のプレーが届いて欲しいと思いました。

大会が終わるまでは誰にも言うつもりはなかったですが(インタビューの時に)ついポロっと出てしまいました。そこは今となっては表彰式で言うべきではなかったなと思ってます。不思議な力は本当に働いたと思います。

―田島 これまでツアー通算17勝、そのうち完全優勝が昨季大会を含めて3回です。石川選手はぶっちぎっていても、下から追う立場でも自分の姿を第三の目で見ているなと思っているのですが、そういった心境は昨年はどうでしたか?

―石川 (トップの時は)自分より上の順位の人はいないわけですが、いかに上を見るかという心境でやってます。トップに立つとソワソワするし、違和感があるので、自分のゴルフをしっかりして、下を見ないでスコアにこだわって上を目指していく心境でやっていました。

―田島 昨年の優勝が大会2勝目ですが、舞台のザ・ノースカントリーゴルフクラブの好きな部分はなんですか?

―石川 スピードと読みの相性が凄く大事だと思っているので、グリーンだと思います。

ドライバーやアイアンはラフに入ってもそこからのショット次第ではバーディが奪えますが、(パットは)カップに近づくにつれて小さな誤差がスコアに直結するので、個人的には常にロングゲームの精度を大事にしていますが、スコアに直結する部分はパッティングです。優勝できるかできないかは意外と3m以上のパッティングが決まっているかだと思います。

それがハマるかハマらないかがゴルフの面白いところですし、読みやスピードがハマった時に、いかに勝てるようにロングゲームで準備できるかがポイントだと思っています。昨年の日本プロとセガサミーはその部分が保てていたな思っています。共通して2試合ともコースが広かったので、狭いコースでも勝てるように頑張りたいです(笑)。

―田島 最後に来年のセガサミーに向けて意気込みをお願いします。

―石川 今年はセガサミー、そして北海道でプレーができなくて非常に残念ですが、この状況では仕方がないと思っています。

ただ、こういった状況でもいかにポジティブにいられるかだと思っているので、自分が出場する大会では全力で頑張る、それに尽きると思っています。その積み重ねの先に一年後があると思うので、来年もまだどうなるか分からないですが、もし開催できる状況であれば、全力で優勝を目指して頑張りたいなと思います。

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